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RTX3060を低電圧化したり、いろいろ測定してみた

低電圧化をしてみました。効果はかなりありますが、個体差によるので参考までにしてください。

そして自己責任でお願いします。この記事によって書かれた方法で故障しても私は一切責任を負いません。

 

買ったRTX3060

Palit NE63060S19K9-190AF (GeForce RTX 3060 StormX OC 12GB)

ドスパラで売られていたPlit RTX 3060です

低電圧化をした理由

理由は2つで

温度が高く、ファン回転の音が気になったため

高FPSの動作を必要としていないためです。

低電圧化の方法

MSIAfterburnerを使用します。ダウンロードはこちら

方法は

開いてCtrlとFを同時押しして電圧カーブを表示する

 

電圧カーブをShiftを押しながら下げる

 

設定したい電圧の部分だけ目標のクロックまで上げる

 

afterburnerのチェックマークをクリック

 

このようになっていれば完了です

自分の環境

マザーボード: MSI B550 UNIFY-X

CPU: AMD Ryzen 7 5700X PBO2を設定済み

CPUクーラー: Thermaltake Floe Riing RGB 360 (ファンをArctic P12に変更済み)

メモリ: DDR4 3600Mhz 16GBx2 F4-3600C16D-32GTZNC (DDR4-3600 CL16-19-19-39 1.35V 私は1.30Vで使用)

GPU: Palit GeForce RTX 3060 StormX OC 12GB

自分の設定

初期状態での最高クロックが1950Mhzだったのでこれを基準に設定します

初期電圧は1.081Vでした。

結果

0.925Vで安定しました。

少しスコアも上がりファンの音も小さくなりました。

下に測定方法や結果の詳細な情報を載せておきます。

測定方法など

測定方法

FF14ベンチ暁のフィナーレを使用します

HWmonitorでピーク周波数、電圧、温度、ファン回転数、消費電力を見ます

FrameViewでベンチマーク時の温度、クロック、消費電力をグラフ化してみます。

ベンチ完走有無

①電力制限

  1. 100% 〇
  2. 80% 〇
  3. 70% 〇
  4. 58% 〇 (Afterburnerの下限)

②電圧制限

  1. 1950Mhz 925mV 〇
  2. 1950Mhz 900mV △
  3. 1800Mhz 0.825mV 〇
  4. 1800Mhz 0.800mV ×
  5. 1700Mhz 0.775mV 〇
  6. 1700Mhz 0.750mV ×
  7. 1650Mhz 0.750mV 〇
  8. 1650Mhz 0.725mV ×

△と×の結果は以下のとおりです。

2-2 電圧制限 1950Mhz 900mV

PCIEGen4 x16時は動作していましたが、PCIEGen4 x8にしたところ落ちるようになってしまいました。

2-4 電圧制限 1800Mhz 800mV

ベンチ起動してすぐに、「DirectXで致命的なエラーが発生しました」と表示されベンチが落ちました。

2-6 電圧制限 1700Mhz 750mV

ベンチ起動してすぐに、「DirectXで致命的なエラーが発生しました」と表示されベンチが落ちました。

2-8 電圧制限 1650Mhz 725mV

ベンチ起動直後、画面にノイズが走り強制終了しました。

電圧が低すぎて通常動作に支障をきたしているのかもしれません。

 

測定結果(ピーク時)

1 電力制限

測定データ

電力 周波数[Mhz] ピーク電圧[V] 温度[℃] 回転数[rpm] max消費電力[W] スコア 平均fps 最低fps
100%(デフォルト) 不安定 1.081 73.4 1850 171.05 21137 145.6368 77
80% 不安定 1.081 68.3 1519 141.03 20806 143.0333 77
70% 不安定 1.081 65.8 1361 122.94 20246 139.1902 75

比較データ

電力 周波数[Mhz] ピーク電圧[V] 温度[℃] 回転数[rpm] max消費電力[W] スコア 平均fps 最低fps
100%(デフォルト) 不安定 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%
80% 不安定 100% 93% 82% 82% 98% 98% 100%
70% 不安定 100% 90% 74% 72% 96% 96% 97%

 

電力制限をしてもスコアの減少は数%です。しかも温度が下がりながらファン回転数も下がっています。

 

2 電圧制限

測定データ

設定周波数[Mhz] 周波数[Mhz] ピーク電圧[V] 温度[℃] 回転数[rpm] max消費電力[W] スコア 平均fps 最低fps
/ 不安定 1.081 73.4 1850 171.05 21137 145.6368 77
1950 1972 0.925 67.4 1527 146.01 21321 147.0409 76
1800 1800 0.825 66.9 1346 116.96 20655 141.6103 75
1700 1700 0.775 63.7 1090 97.51 19938 136.545 75
1650 1650 0.75 63.7 1071 92.29 19608 133.9046 75

比較データ

設定周波数[Mhz] 周波数[Mhz] ピーク電圧[V] 温度[℃] 回転数[rpm] max消費電力[W] スコア 平均fps 最低fps
/ 不安定 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%
100% 100% 86% 92% 83% 85% 101% 101% 99%
92% 91% 76% 91% 73% 68% 98% 97% 97%
87% 86% 72% 87% 59% 57% 94% 94% 97%
85% 84% 69% 87% 58% 54% 93% 92% 97%

 

周波数以外はデフォルトと比較しています。

こちらも電圧と周波数を下げるとスコアは数%しか下がりませんが、消費電力が大きく下がっています。それに伴って温度、ファン回転数も下がっています。

 

3 無設定時と電圧制限の比較

測定データ

設定周波数[Mhz] 周波数[Mhz] ピーク電圧[V] 温度[℃] 回転数[rpm] max消費電力[W] スコア 平均fps 最低fps
1950 1950 1.081 73.4 1850 171.05 21137 145.6368 77
1950 1972 0.925 67.4 1527 146.01 21321 147.0409 76
1800 1800 0.825 66.9 1346 116.96 20655 141.6103 75
1700 1700 0.775 63.7 1090 97.51 19938 136.545 75
1650 1650 0.75 63.7 1071 92.29 19608 133.9046 75

比較データ

設定周波数[Mhz] 周波数[Mhz] ピーク電圧[V] 温度[℃] 回転数[rpm] max消費電力[W] スコア 平均fps 最低fps
1950 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%
1950 101% 86% 92% 83% 85% 101% 101% 99%
1800 92% 76% 91% 73% 68% 98% 97% 97%
1700 87% 72% 87% 59% 57% 94% 94% 97%
1650 85% 69% 87% 58% 54% 93% 92% 97%

 

デフォルト設定と比較すると、925mVは温度、回転数、消費電力のすべてが下がりながらスコアは下がるどころか微増しています。

クロックと電圧を下げていくを下げれば下げるほど消費電力が下がっています。

計算してみると、消費電力は比較するクロックの割合×比較する電圧の割合より少し低い値なっています。1650Mhzの場合、(1650/1950)*(0.75/1.081)=58.7%

 

比較グラフ

デフォルト(青)、1950Mhz 925mV(緑)、1650Mhz 750mV(黄色)の3つをまとめてベンチマーク時のクロック、温度、消費電力のグラフにしてみました。

温度

平均温度
デフォルト 67.1[℃]
925mV 62.0[℃]
750mV 54.2[℃]

デフォルトと比較して、925mVでは-4.9℃、750mVでは-12.8℃と、電圧を下げるほど大きく温度低下しています。

実際はファン回転数も下がっているので温度低下にかなり影響がありそうです。

クロック

平均クロック
デフォルト 1910[Mhz]
925mV 1957[Mhz]
750mV 1649[Mhz]

電圧固定をするとクロックが安定しています。925mVでは設定クロックより高いときもあります。

それに対して、デフォルトでは温度上昇のためかクロックは下がり安定していません。最初は1950Mhzだったのにもかかわらず、最も低いときは1850Mhzを下回っています。

消費電力

平均消費電力
デフォルト 145[W]
925mV 113[W]
750mV 75.1[W]

デフォルトと比較して、925mVでは-32W、750mVでは-70Wと、750mVではデフォルトの約半分の消費電力になっています。

これにより、ファン回転数が少ないまま温度上昇を抑えられているのだと思います。

925mVでは32W下げながらスコアは上昇、725mVでは消費電力を半分にしながら7%のスコア減少で収まっています。

まとめ

低電圧化の効果は大きく、消費電力、温度を下げながらスコアを上げることができます。大きく低電圧化するとスコアは少し下がりますが大きく(50%も)消費電力、温度を下げることができました。

不安な人は80%に電力制限をするだけでもいいと思います。

消費電力や温度が気になっている方にはおすすめです。

 

 

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